失うのは一瞬
昨日の電話で
「この間、…って言ってたよねぇ?」
と言われてしまいました。この様に言われてしまいますと、あなたは信用できない人物ですと、暗に言われているように聞こえるのです。
もちろん、そのつもりだったのです。が、上の人が予定を割り込んでくれたおかけで対応できなくなってしまったのです。
「うちの方の段取りがつかなくなってしまって…。すいません」と、謝らなければならなくなりました。
それでも今日、なんとか対応できた。天候に左右されることなので、例え雨が降ってなくても雨上がりだと非常に難儀するところでした。
些細な事?かもしれませんが、信用を大きく損なってしまうだけに迂闊な返事は出来ないのです。
今まで過ごしてきた中で、残念な事ですが、信用を失ってしまったこともあります。もちろん、今に至っても回復できないでいます。だからこの様な些細な事?でも疎かにできないのです。
信用を失うのは一瞬ですね、本当に一瞬で信用を失ってしまいます。それに対して築くのは長い年月が必要です。長い年月をかけて築いてきた信用も失うのは一瞬です。
誰でも初対面の人にはある程度の信用を置くものだと思います。その後の経過によって信用が高まってきたり、低くなってしまったり。
過去の例で思い出すのは「750PASO」を購入した時の事です。厳密に言えば今のST4sでドカティは2台目なのです。
店頭に飾られていた「750PASO」に目が止まり、お店に入っていきました。店の人の話では「自分も乗ってみたけど非常に調子がいい」とか言ってたんですね。純真無垢?だった私、疑うことを知りませんでした。今まで仕事も頑張ってきたんだし、自分へのプレゼントのつもりで購入に踏み切ったのでした、ドカティに乗ってみたかったし。その頃から違うメーカー、エンジン型式のバイクを選ぶようにしていたのです。当時はCBR400F、空冷4気筒に乗ってました。
そしていざ「750PASO」を引き取って走り出したのですが、そのうちエンジンが止まってしまいました。それでも純真無垢だった?私、プラグをかぶらせちゃったんかなぁって押して帰りました。
で、カウルをバラしてタンクも取り外して、エアクリーナーボックスを開けてみてサプライズ!あるべきはずのエアクリーナーが入って無くて、Tシャツの切れっ端を2重にしてキャブレターの入口に巻き付けてあったんです、輪ゴムで留めて。
すぐに電話したのですが、「エアクリーナーが無くても大丈夫なようにセッティングしてある」との事。でも現実にエンジンが止まってしまったわけで。プラグを交換したらエンジンがかかるようになりましたが、4500回転以上エンジンが回らなくて、バイク屋に逆戻り。
その後キャブレターを調整してこれでいいでしょうとなって帰宅すべく走り出したのだけど200mもしない内にエンジンが止まってしまって、「時間を下さい」という訳で入院。
「お願いします」と預けたのですが、考えてみれば腹の立つ話。次の日、「バイクを取り替えたい」と電話。ここからがモメてしまいました。
確かに修理が終わった後はエンジンの調子が良くなったのですが、「部品代が…」とか、「あまり程度は良くない」とか、「中古車は前のオーナーが手放した状態で販売することになっている」とか。また新たにリアサスのオイル漏れが見つかったり…。
自分へのプレゼントとして購入しただけにショックも大きく、どうしたらいいのかわからなくて、決断するまで相当な時間が掛かってしまいました。
結局、嫌気がさして手放してしまいました。「日本1周」という目標があったからGPZ900Rに乗り換えましたが、その目標が無かったらバイクに興味を失って今に至っていたと思います。
20年前の、ちょうど今頃、モメ始めたのでした。ちなみに今、そのバイク屋は存在しておりません。10年以上前に閉店になりました。信用を失うとこうなりますよという戒めとして、今でも忘れていないのです。
20年前はバイクはまだまだ若者の乗り物で、社会経験の少ない若者を食い物にしたやり方がまかり通っていた事も多かったのではないか。もちろん、一部業者のみだと思いたい。その後、750PASOは「エンジン好調」と称して販売されてました。
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