難易度特A級
今日の仕事は雨漏れしているから見て欲しいとの依頼。
このテの仕事は難易度特A級の仕事。
今までの経験。
技術。
知識。
ノウハウ。
見解。
その日のコンディション。
口技。
が、厳しく問われる。
まずはお部屋に上がらせてもらって、漏水個所を確認。
次に家の人から漏水状況を確認。
それから屋根に上がって、大体その位置の状況を確認。
ハハ~ン、ここだという箇所を発見。
雨仕舞いが悪いなぁ。これじゃ水がスレート板の下に入ってしまう。
泥が詰まって水の流れが悪くなり、漏水したものだと判定。
家の人に、こーこーこーゆー状況で雨漏れが発生しているのでしょうと説明。
これを直すには?
お手上げ。
正直なところ、根本的に直さないと直らない。
その為には壁をいじり、スレート板を外してと大工事。
しかも、このスレート板、既に廃盤になって久しい。
よって、入手不可。
その面の、全面的な葺き替えが必要。
でも、あんまり費用もかけたくないとの事。
う~ん。根本的に直すにはこーしなければなりませんが、と前置き。
以前は漏ってなかったという事なので、実際にやってみなければわからないのですが、こうすればよくなるかもしれません。それでもまだ漏るようであれば他の方法を考えましょう。
他の方法?正直なところ、思い付かないです。
取り敢えずの対処は?
①壁に食い込んでいるスレート板を、壁から2センチ程度のところで切断。その際にスレート板の下にある板金ステーを絶対に傷つけないようにする事。
②壁とスレート板に出来たすき間でもって、ステーに詰まっている泥を徹底的に除去。水の流れを確保する。
③切断したスレート板の上にL型板金ステーを被せ、壁に固定。更にステーの上部をシール止めして、少しでも水を少なくする。
④これで様子を見て下さい。で、終わり。
実際にはもっといろんな事をやるが、大体こんな感じでの対処。
それにしてもこの屋根屋さん。よくこんな“勇気”ある方法で納めたものだ。板金にフワフワした感じはないし、これはこれで立派。でも敢えて言うならば、技術はあってもノウハウの無い典型。この場合は三角形に流れる水をスレート板の上に出すようにするか、さもなくばステーの幅を広くして水路を確保するかで対応するべきもの。そうしなかった為に雨漏れを引き起こしてしまった。
水の流れを考えろ
こう教わったものだけど、教わらなかったのだろうか?
もっと根本的には、こんな屋根形状はよくありません。
“大人の事情”もあるんだろうけど。
| 固定リンク
« 深夜の仕事 | トップページ | 土曜日の仕事は辛い »
コメント