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流しの製作

仕事が云々とは書いているけれど、具体的に何かは書かないでいました。

今日は何となくその事を書いてみたい気がしたので、ある1部分だけ書いてみる事にしました。

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先日、依頼を請けまして、これと同じ物を作って欲しいとの事。特に期限は指定されてはないのですが、いつまでもそのままにという訳にはいきません。そこで時間のある時に作ってみたのです、が…。

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サンプルの各部を採寸し、同様に作るのですが、いざやってみると、これが難しい。あーでもない、こーでもないと頭を悩ませながら作りました。しかし、最終的に各部の寸法を確認してみると、間違ってた!

作り直しです。

003a
寸法的には同じような物を作る事が出来たのですが…。排水口の穴をあけ、水が溜まるのを防ぐ為の凹みを設けてみると、これがまた歪んでしまいました。

004a
この様にペコペコなってしまって、カッコ悪い。見た目も悪い。クレームが来そうな予感。この様な状態になったのを見て、バーナーで変色しない程度に熱してから凹みを設ければ、この様にはならないんじゃないかという予想。事実、ステンレスは熱を加えるとよく伸びる。その伸びを利用すればいいんじゃないかと思ったけど、あとの祭り。

改めて製作する事にしました。

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前回、前々回は厚さ0.3ミリのステンレスを使いましたが、今回は0.4ミリの物を使いました。

その差、僅か0.1ミリというなかれ。これが結構な差で、加工の難易度がグーンと上がるのです。

写真ではよく見えないどころか、全然わからないのですが、板立ちの線を既に書き込んでます。

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その線に沿って板金ハサミでカットしました。

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ジョイント部分をこの様に折り曲げます。

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全ての加工を終え、立体的に組み上げる前。

009a
組み上げました。

011a
角をアップします。サンバーが写ってますね。

013a
角をハンダ付けして歪みを矯正しつつ、4角を90°にします。更に水漏れの無いようにします。後は排水の穴をあけ、ハンダが引っ掛かるところをペーパーで磨いて、きれいに洗って、出来上がり。

自分よりはるかに古い人であればこの程度の事ならばチョチョイのチョイで作れるのですが、21世紀を迎えて久しい今日では製作の機会も無くなってしまいました。今では作れる人がどれくらいいるか…。ただ、どう見ても工場生産品の方が一体成型で品質が良い。自ずと需要が無くなってしまいました。よって、作る機会も無いので作れないようになってしまいます。実に何年ぶりかの仕事なのです。まだ、これを作る事があるんだと驚くほどです。


過去の作品? 仕事例を紹介しましょう。

009_2
茶室の水屋です。厚さ0.4ミリの銅板で製作しました。

005
同じく茶室の水屋です。こちらはステンレスで依頼を受けました。0.3ミリ厚のステンレスで製作しました。

いずれも5年近く前の仕事です。これ以降、製作依頼はありません。茶室なんて滅多にないですしね。「風の谷のナウシカ」ではありませんが、失われた技術、になる日も近いように思います。

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